起業家物語

【Case4】想いを伝え、残したい。一人の学生が始めたプロジェクト。 kamito*努(かみと ゆめ)さん

 

 

”今まで言えなかった想いや自分の考え、今、言えずにいるそれらをよどみなく話せる場所が欲しい、

そしてそのひとりの声から輪を広げていきたいという想いで「ヒトリガタる。」という、取材を通じてコミュニティをつくる活動を立ち上げました。

 

既存しないと思ったから、自分がはじめただけです。でも、一歩を踏み出してみると、自分の周りは想定もしない速さで動いていきました。”
 

 

kamito*努(かみとゆめ)さんは、現在京都の大学に通う1年生。

学生記者として高校時代から情報を伝える立場に立つようになったという。そのきっかけと経緯、そして現在彼女が展開しているプロジェクト「ヒトリガタる。」について聞いた。

 

 

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東日本大震災を受け、記者に


 

中学卒業を目前に控えた2011年3月11日に東日本大震災が発生、その数日後彼女は海外にいた。

 

訪れた先々で、日本の状態を問われ、心配してくれたことに彼女は衝撃を受けた。

さらに、現地のニュースで震災について報道されていたこと、日本では見ないむきだしの映像が流れていたこともその衝撃のひとつだったという。

メディアの伝え方で伝わり方が変わり、それが人を変え、動かすきっかけになるのかもしれないと思ったそうだ。

 

かねてから文章を書くのが好きだった、と言う彼女は小中学生時代から積極的に作文などを書いていたようだが、

この海外での経験を機に「情報を伝える」という立場に転向し、高校時代は学生記者として活動した。

 

そして彼女が大学生になり、発足したプロジェクトが、「ヒトリガタる。」である。

 

ヒトリガタる。


一人ひとりが発信したいことを、発信してほしい。

 

未来も、過去も、辛かった事も、泣いた事も、怒った事も、話したいと思った事を包み隠さず伝えられる場所にしたい。

そしてそれを通じて住んでいる場所やそれぞれの生活環境にとらわれず人と人がつながりあえるコミュニティをつくりたい。

 

 

趣味のつもりで活動をスタートさせたため、最初はひとりだった。

 

しかしSNSを使い、取材をしているうちに、一人、またひとりと関心を示してくれる人が増えていった。

活動から3ヶ月が経ったころ、取材費用の足しにするために有料メルマガの配信をスタートさせたが、読者が集まらずたった2回の配信に終わった。

 

そこで「クラウドファウンディング」を活用することを思いつく。

これは、実現したいプロジェクトを投稿し、賛同者からお金をいただく近代型の資金調達方法である。

そして現在、「ヒトリガタる。」が挑戦中だ。

 

注)クラウドファウンディングについての詳細は、このページを参照されたい

注目すべきは、まったくコネも人脈もない状態からたった6か月で活動領域を全国に広げつつあることだ。

過去の起業のスピード感からするとかなり早いと考えられる。

 

 

 

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年度内に結果を


 

しかし、金銭が絡んだり、広く一般に情報を公開し始めると、やはりさまざまな考え方の人と出会う。

 

「学生が偉そうなことをするな。」

といった意見も直接送られてくるようになる。

 

 

彼女は、そんな意見にも、必ず返事するという。

このような批判を受けると、「もうやめようか・・・」そんな気持ちが頭をよぎる事はないのだろうか?私は、敢えてそんな疑問をぶつけてみた。

 

彼女は言った。

「今まで、40人以上の方をインタビューしてきました。その中で必ず聞いているのが、それぞれが経験した“これまでで一番つらかった体験”です。

それを聞いていたら、批判で立ち止まっていられないなと。

 

人に批判されるのは割り切れるけど、失敗するのは怖いです。

だから、失敗しないように万全を期したいといつも考えています。

けれど、有料メルマガで失敗して、現在は違う手を、ということでクラウドファウンディングにチャレンジしていますが、なかなか難しいですね。」

と軽く笑い飛ばした。

 

そしてこう続けた。

 

「やるのは今だと思っています。

始めたからには、そして中学生から社会人まで、これだけの仲間に関わってもらったからには、という想いがあります。

この半年なんです。

この期間に結果を出し、来年度以降も良い環境で活動したいと思っています。」

 

 

このプロジェクト、メディアとしての情報発信のみならず、そこに集うものがつながりあえる場をつくっていくため、

様々な展開が予定されており、すでに来年もかなりの部分が決まっているようである。

資金調達方法についても、現在仲間(なんと、中高生!)が、

WEBサイトや、各種プログラムを開発中とのこと。クラウドファウンディングの次なる一手を、もう打っているようだ。

 

 

この広がりに、わくわくさせられてしまうのは、私だけだろうか。

一人の女子大生が始めたプロジェクト。

次第にその輪が大きくなり、それに応えるべく彼女は次々と新しい手を繰り出す。

そこにまた、彼女をサポートしようとする人が集まる。

 

 

ヒトリガタる。で語り、それに共感する人がネットやリアルで共有し、つながりあう。

それは、記録としても残され、その人の生きた証、進んだ軌跡を収めた宝箱になりそうだ。

 

私は、このプロジェクトが大きく成長すると、一つの「メディア」となる、と考えている

その第一歩と言える、ヒトリガタる。のクラウドファウンディングは、2014年11月26日で締め切られる。

もし、興味を覚えた方がいらっしゃるとしたら、以下のサイトをご参照いただきたい。

あなたが、一つのメディアを育てることになるかもしれない・・・。

 

ヒロリガタる。クラウドファウンディングページ
http://camp-fire.jp/projects/view/1281
ヒトリガタる。寄付ページ
http://hitorigataru.jpn.org/?page_id=22

 

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(本名:小島由女)

 

ヒトリガタる。

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