起業家物語

【Case6】『ハイジ』という生き方 尾庭恵子氏

人の資質を一言で伝えることは、決して容易なことではない。

それでも、敢えてこの方を一言で表現しようとすると、「ひたむきな人」。

いや、それでは少し言葉が弱い。

誤解を恐れず言うと、「後先考えない人」といった方が適切かもしれない。

もちろん、ネガティブな意味合いでこの言葉を選んだわけではない。

その理由については、本編の中でお話したいと思う。

 

今回の主人公は、妻として、母として、二つの会社の役員として、

コーチ・講師として、そして著者として・・・複数の顔を持つ女性、尾庭恵子氏だ。

 

エイプリルフールの魔法


2014年4月1日。

彼女は、ちょっとした「イタズラ」をした。

Facebook上で友達に対して、「間もなく著書が発売される」という告知を行ったのだ。

さらには、「神戸ジェームス邸において出版記念パーティーを行う」、と書き加えられていた。

 

その当時は、具体的計画があったわけではなかった。

「出版できたらいいな」というおぼろげな夢を

エイプリルフールのジョークとして表現しただけだったようだ。

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当時の架空の出版書籍

しかし、友人たちからの沢山の応援メッセージを受け、彼女は決心を固めた。

 

応援メッセージに応じて、

「実現させる」と決めました

という決意をコメントに残していた。

 

そこから5か月と3週間後、驚くことに現実に著書が本当に出版された。

 


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『だいじょうぶ~心の声が聴こえるよ』

購入・詳細はこちらから

http://www.trinity-arts.co.jp/?p=208

2,200円(税別) トリニティアーツ出版

 

 

 


 

彼女の分身ともいえる美月ここね氏による著書、

『だいじょうぶ~心の声が聴こえるよ』は、トリニティ出版から出版された。

恐らく、多くの方はこの出版社をご存じないだろう。

それもそのはずで、この出版社の母体である株式会社トリニティアーツは、2014年7月に設立されたばかりの会社。

代表の石原健治氏の趣旨に賛同し、柿木一孝氏とともに、彼女自身もこの会社の役員を務める。

 

この会社のコンセプトは、『あなたのやりたいを形にする会社』

 

その会社が産声を上げると同時に、書籍『だいじょうぶ~心の声が聴こえるよ』の作成が急ピッチで進められた。

目的は、なんと「パーティーを行うため」だったという。

しかもその会場は、エイプリルフールで公表した神戸ジェームス邸。

エイプリルフールのイタズラが完全に再現された形となった。

この忠実な再現度合いは、『あなたのやりたいを形にする会社』という

トリニティアーツ社のこだわりだったのかもしれない。

 

職業は『ハイジ』


このようなエピソードをご紹介すると、彼女を知らない人は、

「破天荒」な人物像を想像するかもしれない。

しかし、実際に取材で直接お目にかかると、そんな印象はみじんもない。

 

とはいえ、彼女はいつも忙しい。

なぜ、そんなに忙しいのだろう?と思ってみていると、

その時間のほとんどは、他人のために費やされている。

事務的に済ませられることを、敢えて一人一人自筆のメッセージをしたためたり、

宅配便で送る事ができるものを、直接自分で届けたり・・・。

 

 

そんな彼女の活動を、わかりやすい形で表現したのが、彼女のもう一つの呼び名、

「ハイジ」である。

 

むしろ、多くの方には、本名より「ハイジ」という名の方が、親しみがあるのかもしれない。

その根拠は皆さんご存知、「アルプスの少女ハイジ」である。

 

物語のクライマックスで、ハイジは、車いす生活だったクララを山へ連れ出す。

クララはこの時すでに、身体的には歩くことができる体であった。

しかし、一歩踏み出すことへの恐怖から、自分の足で大地を踏みしめることを躊躇していた。

そんなクララの心に火種をおこし、自ら歩く勇気を授けたのがハイジ。

 

手を差し伸べるのではなく、自ら立って歩くところへ導くこと。

かかわる個人や企業の内にある、本当の力を引き出すこと。

その人の奥に隠れている、輝ける才能を引き出すこと。

これが彼女の職業。

 

「私の職業は『ハイジ』。」

と、彼女のホームページの自己紹介にはつづられている。

 

「後先考えない」ということ


 

「後先考えない」という表現の対極に、「計画的」という言葉があるように思う。

計画的であるという事は、すなわち、行動の結果が何を生み出すかを予め考えておくことだ。

アルプスの少女ハイジの行動は、恐らく計画的とは言えないだろう。

彼女もまた、「後先考えない」という表現がぴったりの少女。

 

周囲の反対を押し切ってまでクララを山に連れ出して、

少女にどんなメリットがあるのだろうか?

 

ここでいう「後先考えない」というのは、結果としての報酬や称賛など全く無頓着で、

ただ無心に人のために生きる人である、という事。

危機が迫った人を間一髪救い出したニュースを見ると、必ずといっていいほど救助者は同じことを言います。

「その時は、無我夢中で気が付いたら体が動いてました。」と。

頭で考えていては、自分をも危険にさらす救助活動などできないのでしょう。

 

 

彼女もまた、応援したい人を見つけると、

きっと気が付いたら応援しているのでしょう。

それは、自己犠牲というものとも少し違う、

無我夢中のエール。

 

 

インタビューの最後、彼女はこう締めくくった。

「たくさんの方から応援していただいて、とても有難いことだと思いますし、とてもうれしい事です。

 けど、もっと嬉しいのは、私が応援したい人を、皆が応援してくれる時なんです。」

 

それが『ハイジ』という生き方なのだろう。

 

 

尾庭恵子(ハイジ)氏

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神戸市民大学認定コーチ。
マツダミヒロ魔法の質問認定講師。
ウェルスダイナミクス・プラクティショナー。
フローマネジメント・インストラクター。
ねぎらいセラピスト。
タロットリーダー。

尾庭恵子(ハイジ)Official Site

美月ここねOFFICIAL SITE

Trinity Arts facebookページ

  i・nest有限会社

 

 

 

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  1. 2014年 12月 27日

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